[1:14] アウトレンジ思考
1 ナマエ:田中 静壱 1999/6/25(金)00:09
いや、大変でした、メンテご苦労様でした。またカキコさせて貰います。
対米主力艦の比率の劣性を補う意味で、このアウトレンジと言う考えが登場したそうですが
どうも此が悪いのかどうかは良くは解らないのですが、海軍の戦いぶりと言うものは
どうも殆どの場合(例外も結構有るのですが) へっぴり腰と言うか、恐っかなびっくりと言うか。
もどかしいものが多い様な気がするのですが。
見敵避戦、優勢退却とも言われ、敵将ハルゼ−提督にいたっては、日本海軍は優勢でも途中で引き上げる
ので安心して戦え、と部下に訓辞していたとの事です。
2 ナマエ:Merkatz 1999/6/25(金)04:27
日本海軍の基本方針は「攻め寄せてくる敵を漸次撃ちつつ、最後に主力でもって叩く」というものでしたが、
そのせいかどうかは知らないが異様に主力兵力が表に出ることを恐れてましたよね。
真珠湾奇襲でも長門以下は総予備の名目で呉にありましたし(もっとも作戦の性格を考えたら要らないか)、
ミッドウェイでも戦艦はかなり後方に位置していましたよね。

結局、防御戦略は考えてきたが、攻勢戦略は無かった。
したがって「防御戦略的思考」で攻勢をかけてしまったことに敗因があるのではないでしょうか。

3 ナマエ:田中 静壱 1999/6/26(土)03:19
そうですね、確かに。打って出ると言う戦略をたてると言うのは、無理ですね。
海軍力は常に、英米に対して劣性だった訳ですから致し方無いかも知れません。
それでも、やはり近接肉迫、見敵必殺して貰いたかったですね。
4 ナマエ:ランス 1999/6/26(土)01:28
アウトレンジ思想により戦艦大和が造られたという説もあります。
まぁ敵の射程外からこっちは一方的に撃てるとなれば確かに有利だもんね。
ただ、4万メートルの射撃で一体どれだけの命中率があるのか甚だ疑問でありますが・・・・
さらに、空母の出現でまったく大和は活躍の場を与えられずに沈んでしまいました。

また、アウトレンジ思想の欠点がもうひとつ。
Merkatzさんがおっしゃるように、主力艦は最後で、それまでに補助艦艇で敵戦力を漸減する
という考えから、日本軍は駆逐艦等、水雷戦隊を対艦攻撃のために使うよう指揮し、またそれ
に適するような設計もしました。
おかげで駆逐艦本来の対潜水艦戦がおろそかになったとも言えます。
さらに、93式酸素魚雷の出現が水雷戦隊の運命を変えた。
長大な射程を有するこの酸素魚雷。
それゆえに遠距離からの攻撃を可能としてしまい、水雷戦隊の花形でもある肉弾突撃を行わない
ようになってしまったこと。
1万メートルからの雷撃なんて命中率はたかが知れてます。
だが、それを可能としてしまったこの酸素魚雷のおかげで戦術を変える指揮官が続出しました。
必殺の魚雷を抱いて、敵艦に突撃し、魚雷斉射!
という本来の戦術を変えることで、古参の下士官等はかなり落胆したようです。
「自分らが汗水たらして、休みもなく訓練したあの日々は何だったのだ」
という風に。

だんだんアウトレンジから離れてしまったので話を戻します。
次にアウトレンジで思いつくのが「あ号作戦」でのマリアナ沖海戦。
小沢長官の航空機によるアウトレンジ作戦も、大和のアノ考えと基本的に同じです。
発想はともかく、相手が悪かった。
対空レーダーを装備し、直援機を効率的に指揮し、さらにVT信管とレーダー射撃で文字通り砦
を作る。これでは勝負にならない。

とはいえ、他にどのような手段があったのだろう。
あの強力な米機動部隊を打ち破るにはどうしたらよかったのだろう。

まぁゲーム「提督の決断供廚撚兇やるのは潜水艦の大漁配置だ。
とことん雷撃戦を挑む。
また、呼応して基地航空隊でもって、駆逐艦等の潜水艦にとって邪魔な船を潰しておく。
これであっけなく米艦隊潰滅。
あくまでゲームだからね(^^;

現実にはどうしたらよかったんだろうなぁ。
マリアナ沖海戦に、日本海軍の総力をつぎ込むべきだったのかもしれない・・・。
5 ナマエ:田中 静壱 1999/6/26(土)03:02
マリアナでは、既に大事は去っているので、手の打ちようがないと言うが本当の処では無いでしょうか?
何もかもが劣性でどうしようもないです。 航空機の性能しかり、パイロットの練度しかり、各種兵器の性能差は歴然です。
此は、戦後生まれの勝手な言い分ですが、出来うるならランスさんが言う通り、総力を上げて「決戦」に挑んで、
帝国海軍の意地と言うか偉容を見せて貰いたかったとは思いますけど。

6 ナマエ:ランス 1999/6/26(土)12:54
そうですな。
海軍も陸軍もフィリピン、つまりは捷一号作戦を決戦と考えたようですが、やはりグアム・サイパンが
決戦場でしょうね。

確かにフィリピンは南方資源地帯との重要な連絡線を成してますが、物資を持ち帰ったところ
で本土施設が爆撃で潰滅したらなんの意味がない。

グアム・サイパンは日本のノドに突きつけられた短剣です。
今も昔もこれは同じですな。

7 ナマエ:Merkatz 1999/6/26(土)23:28
結局のところ、恐怖心からどうしても踏み切れなかったのでしょう。
「もしこの決戦に全兵力を注ぎ込み、破れた場合はどうするのだ・・・」
その思いが首脳部の頭にこびりついていたのではと思います。
兵力の逐次投入は兵法において厳に戒める所ですが、
上記恐怖心に囚われている限り、愚策を繰り返すしかなかったのでしょうね。

8 ナマエ:西村祥治 1999/6/28(月)18:15
>結局のところ、恐怖心からどうしても踏み切れなかったのでしょう。
>「もしこの決戦に全兵力を注ぎ込み、破れた場合はどうするのだ・・・」

この思考は詰まる所戦略目標の欠如にすぎません。日露戦争時の山本海相の「日本海軍の艦船の半分は沈める。しかしロシアの艦船は全て沈める」と対比すればよいでしょう。

第1航空艦隊長官が小沢治三郎、同参謀長が山口多聞であれば。せめて山口と草鹿龍之介のポストが逆であれば。

9 ナマエ:ランス 1999/6/28(月)23:33
やはり、ハンモックナンバーというあの序列制度に問題がありました。
平時にはこの制度はとても便利かつ効率的に機能しましたが、これを戦時の時も改めなかった
というのは問題アリです。
往々にして場違いなポストに配属されることがありました・・・。
(例:南雲中将が真珠湾攻撃の指揮官だったことなど)
    ┗(水雷を専攻していた。航空戦の指揮はほとんど源田が行っている)

10 ナマエ:西村祥治 1999/6/29(火)18:03
軍令承行令の運用で一番問題になったのは古賀GF長官の殉職時に南東方面艦隊長官の高須四郎大将(海兵35期)にGFの指揮権が移った時でしょう。場所的にも問題で、軍令部は中部太平洋方面艦隊長官の南雲中将(海兵36期)の指揮権までは特例で委譲しなかったようです。
 この問題になると南雲と小沢の二人に尽きるようです。直接対決以外でも重大な事例にはこの2人が出てきます。

 なお、山口は海兵40期、草鹿龍之介は41期なのでこの両者の交代人事はあったのではないかと思います。

11 ナマエ:田中 静壱 1999/6/30(水)00:09
草鹿 龍之介の言を聞くにつけ、つくづくそう感じるのは俺だけかな?
戦藻録に書かれて居る草鹿の言は聞き苦しい。
大体、南雲、草鹿コンビは、緒戦に置いて敵より大兵力を要しながら
適当な戦果が上がると引き上げてしまう、何なんだ一体?

12 ナマエ:西村祥治 1999/6/30(水)10:33
確かに、山口の真珠湾第2次攻撃(第3波攻撃)の進言を「下衆の戦法」と切って捨てた(確か後の証言)のは驚きます。
ただ、2人の弁護としては、
「不慣れな航空艦隊に損害を与えては」という考慮が働いたことは想像に難くないでしょう。(「なら、ちゃんと2人に言い聞かせろ」と山本五十六にいいたくなりますが)


13 ナマエ:田中 静壱 1999/6/30(水)23:26
南雲、草鹿コンビは、ミッドウエ−で敗れた責任を追求されず、と言うか、山本五十六が二人の責任を
不問にした事に問題が有ると思われます。言葉は悪いですが、おめおめと生きて帰って、更にまた機動部隊の指揮官に。
次は、敢然決戦に及ぶと思いきや、その後に起きた、南太平洋海戦では、またも兵力優勢(艦艇数二倍近く)にも、関わらず初戦より、重巡 筑摩が
カタリナ飛行艇に発見されたと知るや、一目山に北方に退却を始める始末。
連合艦隊司令部でも、命令違反の勝手な退却とみて「南下せよ」と命令を出した程だそうです。
いかに、対空射撃や対潜能力に自信が無いとは言え、これは無いだろう・・・・と思うのですが。
14 ナマエ:西村祥治 1999/7/1(木)10:46
草鹿龍之介については、1撃を善しとし、2撃以降は「下衆」と言い切る方ですので、最早何も言うことはないが、南雲については、元々勇敢な水雷屋として名前が通っており、「省部互渉規定」(?)の改正の際には、あの井上成美とタイマンを張るという武勇伝を持っています。これには、さすがの井上も遺書を認(したた)めています。失うものが無いのだから、開き直ってその武勇を発揮すればと思う次第です。

 さて、臆病といえば、あの「謎の反転」の栗田2F長官については実は元々臆病で、ミッドウェーにおいても、戦線から離脱しようとして「最上」と「三隈」とを衝突させたと論評している文章を見たことがあります。

 小沢曰く「レイテでは自分も含め、誰も本当に戦わなかった。戦ったのは西村君だけだ。」という言葉が身に沁みます。私のHNの由来はその西村中将からです。


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