旧陸軍士官学校、靖国神社参拝巡り


3日の夜にTVニュースで、市ヶ谷の旧陸軍士官学校の復元「市ヶ谷記念館」が特別一般公開されたと報道し、あわてて防衛庁のHPでチェックをすると確かに催している。
しかし、3,4の二日間だけではないか!
うぅむ、危なかった、もう少しで重大な機会を逃してしまうところであった。
これも日頃の国防・愛国精神のたまものではないか・・と自らを誉める。

市ヶ谷か・・・。
一度も行ったことはない。行き方ぐらいは一応駅員なんでわかるし所要時間も想像がつく。
よくよく考えてみれば、靖国神社もさほど離れていないではないか。
この時期の靖国神社はさぞ桜が綺麗であろう、それに日本人として一度は訪れておくべきだ。
なにより、国防を考える者が一度も行ったことがないのではキマリが悪い・・・。
てなわけで、市ヶ谷記念館と靖国神社参拝を行動前日に計画したのだった。

4日午前7時。
ふと目が覚める。
記念館の開放時間は10時からだから出発は9時で十分だ、まだまだ時間はある。
とはいえ今から二度寝をすると絶対再起不能になるので、クエーク(げぇむ)をやって時間を潰すことにする。
そうこうしてるウチに出発の時間だ、颯爽と電車に乗り込みいざ、市ヶ谷へ。

市ヶ谷駅には着いたが、どこへいったらいいのかまったくわからない。
幸いにも地図を発見し、確認しようとするが、靖国神社は載っているのに、あろうことか自衛隊市ヶ谷駐屯地は記載されてない。まぁ確かに観光名所ではないから当然なのかもしれない。
が、俺のピンチは変わらずで、ここは官憲の力を頼ろうと、駅前交番で道を聞く。

橋を渡って左曲がってまっすぐか、わかりやすい。
とぼとぼと歩き始める。回りに同じように市ヶ谷記念館に行く者がいれば楽なのだが、誰もいないようだ。
そしてかなり歩いたはずなのに、まだ着かない。
ようやくそれらしい建物が見えてきたと思ったら、その門は「警視庁第5機動隊」の施設だった。
おかしい・・・・と感じて間もなく、自衛隊市ヶ谷駐屯地を発見。そうかお隣さんだったのか、納得。

門番の案内で無事に記念館に到着。とはいえ一本道だから迷うはずもないか(笑)
受付・・・というものはなく、ただ土足禁止だったので、係りの婦人自衛官が靴を入れる袋を手渡してくれる。
ふむ、かなりの美人だ。いやマジで(^^;;;
やはり美人の出迎えはとても気分がよい・・・が今日はソレが目的で来たわけではないので我に返る。

まず、大講堂に入る。
そう、ここはかつて東京裁判が開かれた場所である。もちろん現物は数年前撤去され今目の前にあるのは復元されたものだが十分に当時の面影を残している。床を見ればわかる。古い学校によくあるタイプの木の組み合わせのものだ。
雰囲気でてます。
一角では市ヶ谷台を中心に明治から昭和、現在に至るまでの歴史の過程を当時のフィルムを用いた小映画が上映されていた。早速席に着き見る。NHKドキュメンタリーに似ているなと思った。

ここにきて良かったと思うのは上映後、佐官クラスと思われる自衛官が、貴重な資料があると見せてくれたこと。
それは、映画プライドでも扱った東京裁判についてのものだ。
なんと、巣鴨プリズンに収容されていた戦犯の直筆の歌や詩を綴ったノートを公開してくれたのだ。
そこには達筆な字で書かれた句がずらずらと並んでいて、あの東条英機のものから大川周名に至るまで各々たる顔ぶれがあった。大部分の文句は俺には解読不明だった(T_T)
(※字が達筆すぎて読めない)

んで、今まで俺が知らなかった一口知識も手に入れた。
東京裁判で東條の頭をハタき、乱心者として免訴された大川周名が、精神病院退院後、世界で屈指の難読書と言われるイスラムの教典「コーラン」をなんと和訳して復帰してきたという。
ホントに、狂人か偉人かワケのわからん人だ。とにかくただの国家革新右翼ではないということは明確だ。

そしてその説明後、同じく大講堂内にある資料を見て回る。勲章とか軍服が並んでいるが、やはりここは士官学校ということもあってか、卒業証書が一番多く目立っていた。

と、ここにも何か勘違いした輩が入ってきた。若いカップルだ。
ったく、場違いにも程がある。
人が感傷に浸っているというのに横で黄色い声だしてんじゃねぇぞ、クソアマめ・・・。
入間基地航空祭では祭りということでいくぶん妥協できたが、この場においては許すまじ。
業を煮やした俺は、男の方にわざとらしく決死必中の体当たり攻撃を行い、「失礼」と一言残してその場を後にした。
実際、転ばしてやろうかと思ったが、そこまですると自衛官の方々に迷惑がかかるので思いとどまったのだ。
さすが俺様、人間ができている。(謎)
後ろで男が女とグチグチ言っている。おそらく俺の悪口だろうが、心地よい雑音だ、ふははは。

そして2階に上がる。
ここには陸軍大臣室があり、部屋の真ん中にはかつての建物全容のジオラマがあった。照明のシャンデリアもよくできており、さすが大臣室だけはあると関心した。
なお2F通路には歴代校長の写真が飾られている。
知った人は・・と探すと、第32軍沖縄防衛司令官の牛島満大将が居た。
およそ校長にさせたらこの人ほど適任はいないというほどの教育者だったっけ。
実際に戸山学校、予科士官学校、陸軍士官学校の3つを歴任したのは彼ぐらいのものだろう。

っと、見る所はこれでお終い。
パンフレットには所要時間1時間とあるが、ビデオがなければ15分と持たないだろう。現在は一部を公開しているのみで、正式には平成12年度に公開する予定だと書いて有る。
まぁまたその時になったら、オフ会でも開いてみんなで来たいものです。

いちおうここで、市ヶ谷記念館の案内を・・
普段、見学するには1週間前までに市ヶ谷駐屯地広報室に電話や郵便で予約が必要とのこと。
平日は10時〜11時、13時〜14時30分まで公開。
休館日は土日祝祭日や年末年始とかとにかく平日以外はダメ。
広報室の連絡先とかは防衛庁のHPで調べて下さい。


さぁて、第一の目的は果たしたぞ。
次は靖国神社だ、いざ出撃。
・・・・以外に・・距離がある・・・・・、結構疲れるものだ・・・・・タクシーでも使うと便利だろうな・・・・
今度は迷わずに着いた。
すごい人だかりだ。どうやら桜祭りなるものが開催されているらしく、そのためか。
まず、境内に入ってみて思ったことは、地元の護国神社と雰囲気が似ているなぁと感じたことだ。
「どこが」と明確には言えないが、直感的にそう感じた。
とにもかくにも、本殿へ行かねば。
いざ賽銭を投擲しようと思ったら、あろうことかジャリ銭がない・・・。
いつも5円、10円でやっているのに、サイフには100円と50円しか・・。
こんなつまらんことで悩んでも仕方ないと思い、思い切って50円を入れる(^^;;
2礼1拍1礼。
英霊に深謝し、彼らの活躍を現代に広めようと決意を新たにした。
せっかくだからおみくじをひく。
結果は・・言わない(^^;
人に言うモンじゃないしね。

また、本殿の中では慰霊祭が行われるらしい。
なにやらプレートがたっており、「マーシャル方面」だとか、「フィリピン」だとか懐かしい地名を見かける。
また、爺さんの行列と出くわし、その先頭の人が「野戦砲兵第十七連隊本部」と書いた旗を手に上げているのには驚いた。
つまりこのじいさまがたはみーんな元軍人ということか。
そこかしこでおなじ様な行列があり、やはりいろいろな部隊名の旗を手にしている。
さすがは靖国神社!

続いて、遊就館(ゆうしゅうかん)という神社の宝物や戦死者の遺品などが展示されている建物に入る。
入館料は大人500円だが、これは損はしないと思う。
中には歴史を追って、資料品がズラリ。軍服やら軍刀、勲章、遺影、絵画などがならんでいる。
客は年輩が中心なのは言うまでもなかろう。

面白いのは、実寸大の兵器が展示されているところか。
まずは特殊攻撃機桜花11型。
我がHP観覧者ならあえて解説する必要もなかろうが、世界唯一の人間ロケットである。
母機である一式陸攻に吊され、敵艦隊上空で切り離され、滑空。
ロケット推進により得られる高速を持して敵の防衛網を突破、決死の体当たり攻撃をする特攻機である。
見ると、本当に単純な作りで量産には向いていると思った。
機首側面の桜のマークも勇ましい。そしてその横には「海軍神雷部隊 櫻花 出撃」と題されたジオラマがあり、薄暮攻撃を演出していて、綺麗である。

次に、彗星艦爆。
これは実戦投入され、そこそこ活躍した機体である。水冷エンジンと搭乗員養成さえまともにできれば、もっと活躍できたのに・・と惜しまれる飛行機だ。なかなかデカい。それでいてスマート。
言葉は悪いが俺もこんな棺桶が欲しいものだ。
そういえば、終戦時、第5航空艦隊司令長官の宇垣纏中将もこの彗星にのって、沖縄へむけ飛び立っていったんだな。歴史を感じさせる・・・・。

ここには軍刀がたくさん展示されているが、何度見ても日本刀はカッコイイ。
マッカーサーが終戦後「日本人に刀を持たせておくとあぶなっかしくてしょうがない」
と一斉に摘発没収しだしたワケがわかるよーな気がする。
たしかに日本刀を眺めているとふつふつと戦闘意欲が湧いてくるのは俺だけではあるまい。

ココまで来たのだからと遊就館を出て、祭りの方へ行ってみる。
祭りというより単なる花見だが、出店でにぎわっている。
そういや昼飯まだだったなー。
ここで昼食ターイムとし、ブラブラと巡って、地下鉄駅に至る。そろそろ帰ろう。


今日、得たモノは大きかった。
精神的にも知識としても。
ちょっとドタバタした日程だったので、次回は事前調査を綿密に行いたいものだ。
なにより俺が強調したいのは、軍歌を聞け・・・だ。
軍歌で知り得た知識がとても役に立った。たとえば水師営の会見とか、広瀬中佐とか展示してあったんだけど、軍歌聞いてなかったら分からなかったもの。こういう知識を持ってると、さらに楽しめますな。
気分を新たに、今年度も国防研究に勤しむとしよう。

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