敗北への道   昭和19(1944)年3月31日
昭和18年7月20日、アメリカ合衆国統合参謀本部は対日侵攻作戦を計画する。それはニミッツ提督の海軍が中部太平洋方面を担当、マッカーサー将軍の陸軍がニューギニアからフィリピン方面を担当し、一路日本本土を目指すというものであった。
これに対し日本軍は「絶対国防圏」をもって応戦しようとしたが、半年ももたず国防圏は崩壊。質・量とも優るアメリカ軍の侵攻の前に自軍基地が各個撃破されていくのを日本軍はただ指をくわえて見ていることしかできなかった。しかし昭和19年、日本軍は「あ号作戦」と「インパール作戦」を発動する。
日本軍は"敗北への道"を引き返すことが出来るのだろうか。  (提督の決断Uより)

簡単な背景は上記説明の通りで、日本軍はミッドウェー海戦以降、ガ島争奪戦でも航空消耗戦に引きずり込まれ敗退してしまった。その後南太平洋海戦では雪辱に燃える南雲機動部隊は米機動部隊と相打ちに持ち込むが、後の無い日本にとってその損害は大きかった。
米軍は続々と新型艦を就航させてきたのに対し日本側はじり貧であった。
空母大鳳を基幹とし新司令官小沢治三郎を据えて猛訓練を重ねるもまだ実践投入にはほど遠かった。
しかしアメリカの侵攻は日本側に十分に訓練をする時間を与えず、マーシャル・ギルバードは玉砕。敵は絶対国防圏たるマリアナに侵攻を開始していた。

では、シナリオ攻略へと移ろう。
まずは、ゲーム開始前に現在日本が置かれている状況を再確認しなくてはならない。
それぞれのデータを見てみよう。

まずは外交関係からである。


交戦国との友好度が低いのは当然のこととして、タイとの友好度が落ちているのが気になる。
またソ連との友好度も低く、いつ満州に進出してくるか予断を許さない状況である。
が、友好度を上げようにも次を見ればわかる通り現状では外交費に回す余裕なぞない。

次に国力を見てみよう。


なるほど、あらゆる分野で遅れをとっている。
何より痛いのは国民生産力の低下である。
これは軍事費などに予算をもぎ取られ過ぎ、国政費と国家用物資が十分に確保されていないこと。また徴兵数が多いことから発生するものである。
国民生産力が低ければ収入も少なくなり、振り分けられる額も当然減ってしまうわけで、まず当面の目標は内政確保、国民生産力の回復であろう。
技術力の差も歴然としているが、これは生産力が上がれば技術開発に回す予算も多くとれるようになるのでそれまで耐えるしかないだろう。

次に海軍予備兵力である。


海軍費はまぁなんとかやっていける程度残っている。
軍需物資に関しては大陸にある基地や後方で遊んでいる基地から集めれば十分余るので心配はない。
まず、増強しなければならないのは航空戦力である。
慢性的に不足しているが、特に戦闘機の不足は否めない。速やかに52型と局地戦雷電の増産に踏み切らねばなるまい。なにより積極攻勢に出る状態ではないので、防戦に備えるとすれば、真っ先に空襲に備えなければならず、その為にも戦闘機を多く基地に展開する必要があるからだ。

艦爆については損害の大きい九九艦爆はもう生産中止にして、意外と頑丈な彗星一本に絞って効率化を図るべきだ。
攻撃機は雷撃可能であり対鑑戦闘では非常に強力であるが、攻撃時の被害もまた甚大であるので、現時点でそんなに重視する必要はない。むしろ艦爆一本にすべきである。理由は後で述べることとする。
陸攻の予備機は極端に少ないが、これは生産コストも高いため、現状では後方の基地からかき集めて前線基地に数を揃えるしか道はないだろう。生産を始めるのは新型機「銀河」等が就航してからでも遅くはあるまい。

次に偵察機であるが、、、これも戦闘機と同様に急ぎ増産しなければならない。
何より敵艦隊を発見できなければこちらが不意打ち或いは一方的に基地が打撃を受けるだけであるので前線基地ならずともなるべく多く配備したい機種である。
機種は当然どちらか一本に絞るべきであろう。

最後に陸戦隊であるが、これはしばらく静観出来るだろう。
パワーアップキット或いはWin版であれば陸軍師団の指揮も出来るので防衛戦力には陸軍師団を充てる等で対処できるし、そうでなくても、基地がしっかり戦闘機で守られてさえいれば、そうそう潰滅は起こらない。
何より徴兵するより国民生産力の確保こそが急務である。

そして忘れちゃならないのが予備輸送船の数。資源地帯には多くの輸送船を配備しておかないと十分な量の物資が本土に輸送されず腐らせる結果となり、もったいない。
しばらくは戦闘艦の生産は抑えて、輸送船の建造に力を入れたい。

最後に現在の勢力図&補給線を確認しよう。


意外とけっこう残っているように見えるが、穴だらけである。
いつ奪取されてもおかしくない地域もある。
ここは思い切って防衛戦を引き下げて、戦力を集中し、襲来する敵を撃滅し、こちらの戦力を整える戦略が一番妥当と思われる。

では、、この図を見て、どこが最前線で、どこが重要で、どこに戦力を集中し、どこで迎撃をすべきか決定しなければならない。これを誤ると防衛ラインはすぐ崩壊してしまう。これがゲームの鍵と言えよう。
では、それぞれの戦域ごとに解説しよう。

日本本土方面 目下の所本土近海は日本側の勢力下にある。
とは言え本土では呉しか海軍基地はないので、まず呉の航空隊を縮小し前線に送ろう。
本土方面で一番重要なのは硫黄島である。
ここはマリアナ方面との補給線の中継点であり、ここは死守しなければならない。
またアッツ島が制圧されており、札幌にいきなり敵艦隊が襲来することもあるので、呉からいつでも迎撃艦隊を出せるようにしておきたい。またいきなり占領されないように陸軍師団も若干配置しておこう。

(死守する島)
硫黄島
マリアナ方面 見ての通り最前線である。
敵艦隊は目前に迫っているので、速やかに戦力を立て直さねばならない。
まず敵をこの海域で食い止めたい。
それにはサイパン・グアム・トラックの3島でもって連携しつつ防御せねばならない。
この3島には投入できる限りの航空機を集め、また各島の周辺に潜水艦を配置し敵艦隊を迎撃すべし。
マーカス、ウェークの両島は孤立状態に近く連携しての迎撃は難しいので、潔く放棄し、引き上げさせよう。
トラックはサイパン、グアムと少し離れていて守りがたいところがあるが、ここにはドックがあり、最前線で唯一の艦艇修理可能港であり、確保しておきたい。予算さえとれればサイパンにドックを建造し、トラックを放棄してもいいだろう。

(死守する島)
サイパン
グアム(*)
トラック
(*:一度占領されてしまったら陸軍基地として再奪還してもいい)
ニューギニア方面 この方面最大の基地はやはりラバウル基地であり、これと連携しウエワクがある。
モレスビーから陸路でもって敵が侵攻してくるので、後方基地から余った航空機などを集結させておこう。ビアクの戦力は全部撤退させウエワクに進出させてしまおう。陸兵に対しては爆撃がとても有効である。敵の空襲や陸戦で被害が出た陸上部隊は後方のウエワクに一時避難させ補充させてから戦列に戻すといいだろう。ウエワクはそれで守れるが、ラバウルには敵艦隊も襲来すると思われるので、潜水艦を数隻つけておきたい。出来ればラバウルにドックを建設し、修理も出来れば最高である。

まったく余裕が無ければいっそのことニューギニア全土を放棄して、メナドとダバオの線まで防衛線を下げて、余剰兵力を他に転用するのもありでしょう。資源的にもさほど重要地域ではありすまい。

(死守する島)
ラバウル
ウエワク
南方方面 南方資源地帯には現在の所敵の来襲は予想されていないが、虚をついて上陸部隊が来るかもしれないので、マカッサルとバタビア、ダバオとメナドには十分な索敵機を配置し内海への侵入を防ごう。

(死守する島)
マカッサル
バタビア
メナド
ダバオ
(若干の守備隊は置きたい所)
シンガポール
マニラ
大陸方面(北方) 現在、対ソ開戦はしていないが、いつ始まってもおかしくない状態である。
いざ開戦後に兵を送っていては間に合わないので、あらかじめ備えておく必要がある。
ただし、この方面は陸軍基地がメインなので、陸上部隊の配置のみが仕事となる。
奉天と京城に兵を配置しておこう。開戦後は攻めてくるソ連極東軍を撃退後、進撃するものとする。
札幌方面からの来襲も考えられるが、東京からすぐ陸軍師団を派遣できるので常に4個師団も配置する必要はないと思われる。

(死守する基地)
奉天
京城
大陸方面(支那戦線) 膠着状態となっており、帝国陸軍の足かせとなっている。
武漢、北京、香港を維持しつつ、その周辺に兵をためて、一気に進出させ支那大陸を制圧したい・・・が、現状では徴兵確保が難しいので、ある程度余裕が出来るまでは守勢でいくべきだろう。万全の備えで守り、またいつでも進撃が出来るよう兵を整えておくことが肝要であろう。

(死守する基地)
武漢
北京
香港
大陸方面(南方) インパール作戦発動時なのでラングーンから陸路、陸軍部隊がインパールを目指している状態である。ハッキリ言って無謀なのですぐ取りやめ、ラングーンの防衛に撤しよう。残った兵は支那戦線や太平洋戦線で使ってやろう。
インパールは支那方面から順々に迫っていけばよいだろう。昆明まで落として、そのまま支那方面軍がインパールに迫った時に、ビルマ方面軍も出撃させればよいと考えられる。

(死守する基地)
ラングーン
ハノイ

以上が、帝国の置かれている状況である。
そして現在の帝国海軍の戦力も確認しておかねばなるまい。
正規空母
軽空母
戦艦
高速戦艦
(巡洋戦艦)
重巡洋艦 14
軽巡洋艦 11
駆逐艦 50隻弱
潜水艦 10

各地に分散配置されているので、可及的速やかに母港である呉に集結させ、部隊の再編成を急がねばならないだろう。速度は遅いが、主力戦艦部隊は陸奥を除いてほとんどが残っているのが救いかもしれない。もちろん機動部隊とは行動を共にできないが、島の攻略戦での艦砲射撃は十分期待できる。
問題は機動部隊である。小沢機動部隊は空母の頭数だけはなんとか揃えているが、実際に機動力のある(足が速い)艦は大鳳、瑞鶴、翔鶴の3隻程度で、しかも搭載する航空機の練度や性能にも不満いっぱい。無理に対艦攻撃に使えば1,2会戦で艦載機は半分以下に落ち込むだろう。この頃には米軍は既にVT信管の開発が終わっているのである。島に上陸した部隊を叩くのに使ったり、小艦艇を狙うのが精一杯であろう。



さて、状況を確認したところで、これから帝国が採るべき基本計画を策定しなければならない。
その場限りの対応を繰り返していても勝利は難しい。それに何よりゲームとして大戦略を建てていった方が面白いし、ためになる(笑

では、私の意見を述べさせていただこう(笑

帝国国防方針 私案
現状の国力ではとても、米国の兵器生産には敵うはずもない。また技術力の差から個々の戦闘でも苦戦を強いられることは必須であり、こちらの損害も甚大なものになるであろう。
よって、当面の目標は、国力の回復に傾注したい。
国民生産力を最大にし、それに伴い技術力への予算も十分組んで対等以上の兵器の質を確保できるようになるまでは太平洋方面に於いては防衛戦を展開する。国力の回復を待って、新兵器・新型艦・新機種を取り急ぎ開発・増産し、反撃に転じるものとする。当面は現有戦力を持って米軍を撃退し、戦力の温存に努めるのが肝要である。
陸軍は現在各方面に部隊が点在しており、また攻撃目標もバラバラであるから、これを集中し投入するようにする。太平洋方面で防戦を続けている間に、陸軍の主力を持って支那大陸を制圧するものとす。
これにより、大陸が片づけば島の防衛にも陸軍師団を十分に投入することが出来るようになるであろう。

では、これら大戦略に基づいて、各分野の当面の目標を定める。
内政 大本営会議では国力回復に努め、当面の間軍事費・外交費をゼロにしてでも、国政費と技術開発費に集中して資金を投下する。また物資配分は陸軍・海軍ともに各基地からかき集めれば問題はないので全て国家用物資に充当する。徴兵は大陸戦線の状況次第であるが、なるべく徴兵数0を目指すものとする。
海軍 海軍は現有兵力を持って、先に示した重要島嶼の防衛に傾注する。
艦の製造は費用の面からも当面は見送り、航空機と輸送船の生産に止めておくものとする。ただし、防衛戦に必要な潜水艦の建造はこの限りではない。
国力の回復を待ってから新型艦を投入し、総反撃に転じるものとする。

主力艦隊はマリアナ近海にて待機し、来襲する敵艦隊の出現に備えるものとす。
潜水艦は来襲が予想される基地周辺にて待機・攻撃命令を出しておくものとす。
最前線基地の航空隊には優先的に航空機を配備し、足りない場合は後方の基地から転進させるものとす。

敵が来襲した場合の迎撃は次の手順による。
まず基地航空隊或いは艦隊の索敵機若しくはレーダーでもって敵艦隊の接近を探知。
基地航空隊は空撃を当然敢行するが、攻撃目標は重巡以下の艦艇、なるべく輪形陣から外れた敵艦を狙い、損害を抑えるものとする。主力艦隊が敵艦隊を捉えた時も、なるべく補助艦艇を狙い、特に敵戦艦との砲撃戦はこちらの被害が大きくなるので、自信がある場合に限る。こうして補助艦艇を減らしたところで、潜水艦に敵主力艦を攻撃させるものとする。
我が軍の攻撃を受けて避退中の敵艦隊に対しては軽巡を旗艦とした水雷戦隊をもって追撃し、これを捕捉撃滅せんとす。かかる目的の為、水雷戦隊複数を特定の海域ごとに配置しておくべきである。
陸軍 現在、各地に点在する陸軍師団を武漢や北京・南京・香港に可能な限りの数を集結させる。集結が完了するまでは防衛戦でいく。整い次第、重慶・西都に進撃を開始する。この作戦は少なくとも現有師団の半分以上を投入し、最終的にインドのデリーに到達するまで継続するものとする。
現在多方面戦争となっているので、まず大陸方面を片づけてしまうのが目的である。陸軍の戦闘は数が勝負なのでとにかく数で押すしかないと思われる。積極的に突撃させたい。

なお、ソ連の動向が不明である為、奉天・京城には4個師団づつ配備しておき、突然の開戦に備えるものとする。

ここで、念のため俺が潜水艦を重要視している理由を述べておこう。
基地防衛の為、最前線基地に配置するのは、まず潜水艦を島と島の間など進撃予想路に配置したところで捕捉できる可能性は限りなく低い。それならば敵はかならずいずれかの島に来襲するのだから、その島の周辺を遊弋させておいた方が効率がいいというわけだ。補給も自軍基地の周囲なら1日で済むし。
また最前線にも安心して配置できるのは、空襲されないからである。
もし艦隊を最前線基地に配置しておくと、寄港中にいきなり不意の空襲を受けて大損害を受ける恐れがある。しかし潜水艦にはそれがないので、悠々と作戦行動がとれるというわけである。
また、本ゲームでの潜水艦の特性は既に述べた通りだが、何よりその打撃力は凄まじく、操作ミスさえなければ漸減戦が期待出来るのである。もっともそれには操作になれることが肝要であるから、練習を積んでもらいたい。戦艦・空母は対空・対艦防御がしっかりしているので無理に空撃したり砲撃戦を挑むのは愚かである。戦艦・空母には対潜能力が無いという特性を生かし、潜水艦でもって攻撃したい。
これは極めて合理的なもので、

 ・対空火力は劣るが対潜能力を持つ巡洋艦以下の補助艦艇は空撃で撃滅
 ・対空火力は優れるが対潜能力を持たない空母・戦艦は潜水艦で撃滅

こうすることで、被害を抑えつつ海戦に勝利することが出来るのである。

また、マメ知識として抑えておきたいのが、パワーアップキット版において、陸軍が新たに占領した基地及び敵が新たに占領した基地ではなぜか作戦機が配置されても偵察機が配置されない。重大なバグであると思うのだが…(汗)
よって陸軍に基地を占領させても制海権の維持はとんと見込めない状態で、必ず近くに偵察機或いはレーダーを持った艦隊を遊弋させ警戒に当たらせなければならない恐ろしさがあるのでご注意を。

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